とある暇人の徒然雑記

暇人が徒然なるままに書くサボり場。真面目な話題が中心だが、大体ふざけ要素が入るので悪しからず。

安倍政権とポスト安倍

早いもので、第二次安倍政権が誕生して約5年。
首相がコロコロ変わる日本にしては異例の長期政権と言えよう。

モリカケ疑惑などの要素あれど、安倍政権が終わる気配は当面ない。3度の総選挙圧勝、国政選挙5連勝で党内基盤は盤石だし、来年の総裁選でも3選するだろう。二階を味方につけてる時点で自民党内では強い。

 

党内で安倍に代わりうる候補はいるか?

現時点では真正面から対抗できるポスト安倍はいない。

だが、可能性は考えてみよう。

 

・ゲル

ゲルは国民的な人気はあれど党内では割と弱い立場。後ろから鉄砲を撃ったことで党内における人望が微妙らしい。2012年の総裁選で谷垣を裏切った明智光秀、いや石原伸晃様コースか。ゲルは顔芸は面白いんだけどね。最近は要職に就いておらず、主流派から遠ざかっているが、「力を蓄えている」ともとれる。

 

麻生太郎

麻生は副総理兼財務大臣で存在感は高い。元首相で気さくな人物だから海外首脳との人脈もある。しかし、77歳で高齢だから流石に再登板はなさそう。

 

岸田文雄

ポスト安倍は多分この人と言われている。ずっと外務大臣を務めた後に、党の要職・政調会長に就任。これは将来を見据えた党内基盤を固める動きであり、おそらくポスト安倍を「禅譲」という形で得る公算が高い。自民党の中でも穏健派、ハト派だから今の路線に不満を持つ者の支持も得られそう。ただし、存在感がなく、国民的な知名度も他候補に及ばないのが難点。でも、現状ではこの人がポスト安倍に最も近い。

 

稲田朋美

防衛大臣のゴタゴタで稲田朋美の可能性はなくなった。安倍首相としては後継者として育成したいただろうが、力量及ばずか。

 

小野寺五典

稲田朋美の後任・小野寺は堅実かつ安定感が抜群。防衛大臣としては適任であり、評価も高い。安全保障情勢が悪化しかしていない近年において、これほど安定感ある防衛相は稀有で貴重な存在。今のところ、防衛大臣としては余人を以って代え難い(できれば日本版マティスも欲しいところだが)。

ただし、ポスト安倍という点で見れば、難しい。堅実で有能という意味ではいいんだけど、岸田派に属しているから先輩かつ派閥長の岸田を差し置いて総理になれないだろう。

 

・ガースー

余人を以って代え難いという意味ではガースーも同じ。しかし、菅は「実務型・参謀タイプ」であり、前面に出ざるを得ない総理大臣では本来の力を発揮できるかどうか。さらに、安倍首相とはいわば「表裏一体」と見なされているから、安倍内閣の退陣とともに表舞台から去りそう。官房長官としては適任なんだけどね。それにしても、同じ「菅」でも随分と違うもんだねー。

 

野田聖子

来年の総裁選い出馬すると明言しているが、無派閥なため党内基盤の強化が難しい。非主流派ながら存在感は高く、内政に関しての実績はあるが、外交安全保障や経済政策は未知数。党内勢力の確保と合わせて、その点は他候補に及ばずか。でも、稲田が去り、小池が選挙で敗北した今、日本初の女性総理候補に最も近いだろう。

 

河野太郎

自民党内でも「異端児」と言われるほどの独特な存在。外務大臣に就任してまだ日が浅いが、評価はまずまずの模様。総裁選への出馬意欲を表明しており、麻生派に属しているから麻生の支援を得られるかも(?)。ただ、政策面に関しては自民党内として「異質」であり、そこの部分で党内支持を得られるかどうか。英語力は現職国会議員の中でも随一だと思う。

 

小泉進次郎

国民の多くが期待するのはこの人の登板だろう(世論調査的には)。自民党内でもいずれこの人が総理になるのは既定路線。問題は総理になるかどうかではなく、いつなるか。本人もそこを十分意識しており、時機を見誤らないように慎重に進んでいる模様。

 

国民的人気を考えれば、既に大臣になっていてもおかしくはない。ただ、そこは全て断っていると聞く。今は党内基盤を固めるべきと考えているのだろう。選挙で応援演説に駆けつけて当選させた人は多い。言い換えれば、進次郎に「借りができた」、「恩を感じる」人が多い状態。

 

あまりに早く登板すると、党内政治に関しては自分より上の面々に頼ることになり、思うように動けない可能性が。上をどう上手く取り込み、自分の勢力を拡大するか。傀儡や担ぎ出されるのを防ぐために、今は党内の役職を全うしながら力を蓄えているのだろう。総理就任は早くて次の次。実際はまだ10〜15年は先だろう。

 

・本来ならば・・・

もし、谷垣貞一が引退せずに健在ならば、この人にポスト安倍が行ってた可能性が高い。下野した自民党を支え、党勢を立て直した功績は大きく、堅実で驕らない人物だったから党内も一致して支持しただろう。歴代の自民党総裁で総理になれなかった者は二人しかいない。河野洋平と谷垣貞一。まぁ、紅之傭兵(あれ、文字変換が上手くいかない)はともかく、谷垣貞一は野党自民党を支えた功績と党内の人情で総理になれたはず。

もう一人、中川昭一も健在ならばポスト安倍の有力候補だったに違いない。酩酊会見などの問題があったものの(同行した財務官僚はなぜ止めなかったんだろう)、安倍路線に近い保守派政治家であり、大臣を歴任した経験もある。生きていれば、岸田ではなくこちらに禅譲した可能性が高い。突然亡くなったのが惜しい。

 

こう考えると、巷で言われているように岸田文雄への禅譲という流れが一番有力と思える。でも、来年の総裁選での再任はほぼ確実だろうから当面の間は安倍政権が続くだろう。